協会総研は、普段からさまざまな協会(一般社団法人など)と接しています。
その中には、できたての協会もあれば、活動歴何年もの協会もあります。
いずれにしても、さまざまな協会と接してみてしみじみ感じるのは、
「活発な活動ができている協会は、誰が主役なのかを理解している」
ということです。
活動歴の浅い協会でも、活動歴に長い協会でも、このことは変わりません。
しかし
「誰が主役なのか」
簡単なように思われますが、案外、分かっていないものです。
意味を取り違えていることもよくあります。
そこで、ここでは
「協会は誰が主役なのか」
について、正しい理解を解説します。
<目次>
1.主役を誤解している例
2.主役を誤解している例
3.主役を誤解している例
4.協会は誰が主役なのか、の答
5.まとめ
<1.主役を誤解している例>
結論を先に話すと、協会の主役は会員です。
会員が主役となっている協会は、活発な活動ができています。
しかし世の中には
「協会の代表者が主役になってしまっている協会」
が少なくありません。
もともと協会の代表者になるような人は活発でリーダーシップがありますので、ついつい自分が主役になるような振舞い方をしてしまうのです。
協会の代表者が主役になってしまっている協会には、以下のような行動が目立ちます。
* 講座をするときはほぼすべて代表者が講師をする
* 取材を受けるときは代表者ばかりが出る
* イベントをするときに代表者にばかりスポットライトが浴びる
* 協会のホームページが代表者のブランディングサイトのように見えてしまう
残念ですが、これだと協会としての活動は活発化しません。
会員の立場から見れば、代表者ばかりが脚光を浴び、どこか釈然としないのでしょう。
<2.主役を誤解している例>
協会の主役は(代表者ではなく)あくまでも会員ですが、会員が主役となっていれば100点満点かというと、必ずしもそうではありません。
世の中には「会員を主役にする」という意味を誤って解釈している協会もあります。
誤った解釈の1つが、
「会員をお客様扱いしてしまう」
ことです。
たとえば協会がイベントを行う場合に、会員を蚊帳の外に置いてしまう協会がよくあります。
イベントの準備や運営は大変ですから、どんどん会員に手伝ってもらえばよいのに、遠慮してそうしない。
会員には来場案内を送るのみで、手伝ってもらおうとしません。
つまり会員を完全に「客」「来訪者」として扱ってしまうのです。
これは会員にとっては、期待されていない、頼られていないようで、寂しいことです。
なにも手伝うことがないと、協会との距離や溝を感じてしまうことでしょう。
協会にとって会員は、「お客様」ではないのです。
<3.主役を誤解している例>
会員を主役にするという意味を誤って解釈している、もう1つのケースは
「会員をスタッフ扱いしてしまう」
ことです。
「会員を部下にように扱う」
という間違いを犯すのです。
協会がイベントを行うケースで説明すると、会員をまるで部下のように扱う協会を、少なからず見かけます。
イベントの準備や運営は大変ですから、どんどん会員に手伝ってもらうべきです。
会員だって「手伝いたい」と思っているはずです。
しかし、だからといって協会側が上から目線で「下請けに接するかのように、会員を命令口調で扱う」のは、良くありません。
これだと会員は不服です。
それはそうです。
会員は協会の従業員でもなければ、イベント運営会社の現場担当社員でもないのですから。
協会と一緒に楽しくわいわいやろうと思って来ているのに、厳しい下請けの仕事を要求されても困るわけです。
<協会は誰が主役なのか、の答>
前述したように、協会の主役は会員です。
代表者が、自分が目立ってしまう行動を意識的に抑制し、
「自分は一歩引き、会員を主役にする」
というスタンスを出している協会が、正しい協会です。
そうした協会のありかたは、以下のような行動に現れます。
* 会員を講師として取り立てる
* 取材を受けるときは会員に出てもらう
* イベントをするときは会員たちに陽の当たる役割を振る
* 協会のホームページに多くの会員が掲載されている
これにより、
「楽しそうな協会」
「活発な協会」
という雰囲気が醸成されていきます。
<5.まとめ>
協会の主役は、代表者ではなく会員です。
会員が脚光を浴びるように協会を運営しましょう。
会員はお客様ではありません。
かといって、スタッフや部下でもありません。
お客様でもない、スタッフや部下でもない、このあたりの「会員との関係性」を上手にコントロールすることが、「会員を主役にする」の正しいありかたです。














協会は誰のもの?
